“近ツリ”から「knt!」へ。

コンシェルジュ『J』

2006年10月21日 12:25

  近畿日本ツーリストには、旅行会社のイメージである、国内外の
 パッケージツアーや航空券の販売だけでなく、大型のスポーツイベントや
 アーティストのコンサート、企業主催のイベントに伴う、移動や宿泊を中心と
するコーディネート業務を行う「イベント・コンベンション・コングレスカンパニー」という部署がある。
 同部署の女性だけのプランナー集団「アターブル」(【à table】 フランス語で
「ごはんですよ」の意)は、「女性が参加したくなる旅行」、「女性が満足できる
ホスピタリティ」、「女性がすごしやすい演出」を開発コンセプトに部門の枠を
超えた、女性のメンバーだけの開発チーム。

 働く女性を応援する「ちょいネタ」のブログ、「アタブロ」の構築を手掛けて以来の
お付き合いですが、「アターブル」擁する近畿日本ツーリストは、来年1月1日から
新たなブランディング活動に取り組む。新企業ブランド名「KNT」企業ロゴ
「knt!」
を導入する。発音は「ケイ エヌ ティ」。
 従来、顧客や取引先からは社名を「近ツー」や「近ツリ」と略されることは
多かったが、会社として一度もコンセンサスを取ったことはなかった。正式な社名は変わらないものの、
呼称は新たなブランド名で統一していく。
同社は昨年創立50周年を迎え、今年は新たな中期経営計画をスタートさせた節目の年でもある。
CS推進室部長の袋井等人事部長は「これまでの企業DNAを生かしながら変わっていく集団になる
というメッセージが込められている」
と話す。ロゴマークに入る「!」は、「お客様に対して意外性や
驚き、感動を届けるという約束を指す」
(袋井部長)という。

 新企業ブランド名制定の直接のきっかけは、太田孝社長の今年1月4日の年頭のあいさつだ。
「企業ブランドネームとショップブランドネームを新たに決めたいと考えています」という太田社長の
言葉を受けて、経営企画部が社員からブランド名を公募。約5000通りの候補が寄せられた。
ここから経営企画部のメンバーがおよそ50の候補に絞り込んだ。

 7月に太田社長を室長とするCS推進室が発足。社長直轄組織である合計17人からなるCS推進室には営業や広報、支店など社内の様々な部署から人材を集め、ブランドやCS(顧客満足度)に対する
できるだけ多くの社員の意見を吸い上げやすくした。CS推進室が50から4つの候補に絞り込んだ。
そして社員アンケートを行い、最終的に「KNT」に決まった。CS推進室では、同時期に合宿を行い、
6カ条からなるブランドステートメントも策定した。

 今後は全国の約230の営業店や部門ごとにCSリーダーを1人立てる。CSリーダーを中心に新企業
ブランド名とロゴ、ステートメントの浸透を図る。イントラネット上にCS推進室のホームページを立ち上げ、
情報を発信する準備も進めている。具体的には顧客とのエピソードや支店ごとのCS運動の事例を
紹介するものだという。

 太田社長自身もブログや会議、研修の場で度々、CSを軸にしたブランド力向上について話すという。
近畿日本ツーリストは今後、トップダウンとボトムアップの両方でブランド力強化に当たる。
(日経情報ストラテジー発ニュース)

近畿日本ツーリスト株式会社東京都千代田区) http://www.knt.co.jp/index.html 

近畿日本ツーリスト、新ブランドロゴマークを来年1月から導入(日経プレスリリース 2006/9/21)

 社員アンケートを行い、最終的に「KNT」に決まった、との事だが、こと私の周りの反応は、「ケ、ケイ エヌ ティ~!?」 
いう声が多かった。業界的には「近ツリ」または「近ツー」と呼ばれる。04年、分離独立した「クラブツーリズム」を未だに
その2つのいずれかで間違える会員もいるという。なのに、「knt!」
 ロゴデザインの「!」が、その道のプロのアイデア(?)ぽくって、興味深い。
 この大胆なブランディング活動の行方に注目したい。

 女性スタッフの「奮闘記」と「ちょいネタ」のブログ『アタブロ』 
                   http://atablog.knt.co.jp/
 ブログポータルサイトASP構築システム『CLOG』
   https://www.clog.jp/index.html

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