高級ホテル予約サイト戦線、再び競争激化。

コンシェルジュ『J』

2007年05月14日 22:11

 カカクコムは10日、早期予約と事前クレジットカード決済高級ホテル
宿泊予約サイト
「yoyaQ.com EARLY」を開設した。予約は宿泊日の
3ヶ月前から7日前まで限定。イーコンテクストが提供するシステムを利用し、クレジットカード決済を行う。通常よりもメリットの高い宿泊プランを提供する
代わりに、キャンセル料は高めに設定。
 提携ホテルのうち、センチュリーハイアット東京ホテルインターコンチ
ネンタル東京ベイ
横浜ロイヤルパークホテルなど首都圏10施設から
取扱いを始め、順次広げる。ホテルからは10%を送客手数料として徴収
通常の8%にカード決済手数料を上乗せした格好。カカクコムは「事前決済に
より、宿泊確率の高い予約を受け付けられる」
と説明。4月末で13万人の
会員を増やす。
 
 従来、旅行会社扱いのクレジットカード決済を嫌っていた宿泊施設が、カード決済手数料を
上乗せした10%の手数料をどう捉えるのか
。また、「早期予約」が消費者に浸透し、レッドオーシャン
と化した「高級ホテル宿泊予約サイト」市場に需要が切り開けるのか
、カカクコムの戦略が見物で
ある。

 一方、134万人(3月末現在)の会員数を誇る一休は10日、国内最多の利用者を持つヤフーとの
業務提携を発表
。会員数396万人(3月末現在)の「Yahoo!トラベル」上で、契約する約972施設
(ホテル:579施設、旅館:393施設)の2万プランの予約販売を始める。同サイトの宿泊プランの品揃えは
1割程度増え、一休はこの提携により、サイト手数料収入7000万円の増加を見込む。一休は
「総合ポータルサイトとの提携は初めて。集客力の面でかなりのインパクトがあると思う」
している。

 好景気の広がりや外資系ホテルの新設ラッシュなどで高級ホテルの宿泊需要は好調に推移しており、
各社とも顧客囲い込みに力を入れている。宿泊予約サイトは、ビジネス利用に強い楽天トラベルと、
レジャー利用に強い「ヤフー+JTB+リクルート連合」2大勢力に分かれていた。両者と一線を
画して高級ホテル・高級旅館に特化する戦略をとっていた一休がヤフー連合と提携することで、2大勢力
の競争は一段と激しさを増す

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