「沖縄の地域ブログが急成長・・・」(ITproより)

コンシェルジュ『J』

2007年02月21日 21:49

 「ITpro」に、「沖縄の地域ブログが急成長、口コミ効果で特産品1万個販売」の記事。
 
 『沖縄県の地元密着型ブログである「てぃーだブログ」が拡大を
続けている
。運営するのはシステム開発事業などを展開する
シーポイント(静岡県浜松市)。ブログ開設者(ブロガー)
約1万3500人(2月19日時点)、月間約1500万ページビュー
(1月)で、大手ブログサービスに比べれば数十分の一の規模だが、
積極的な利用者が多く、毎日2割程度の人が日記を更新している。
05年3月の開設からわずか3カ月で沖縄県内で最もアクセスが多いウェブサイトに育ち
今も新聞社などを抑えてこの座を守り続けている

 てぃーだブログでは、ブログ開設者の6~7割が沖縄県内在住者なのに対して、閲覧者は県外
からが6割程度を占める
。県内の情報交換だけではなく、「沖縄からの情報発信につながっている」
(野澤浩樹社長)というわけだ。

 利用者と運営者の間の一体感も強い。今年1月29日から30日にかけて、定期メンテナンス作業中に
トラブルが発生し、約24時間にわたって、てぃーだブログにアクセスできなくなった。この時も、「2日間
寝てないんじゃないか」「今は沖縄を離れているが、てぃーだブログでつながっている気がして
うれしい」
といったスタッフへの励ましのコメントが多数寄せられた。

■沖縄の特産品情報を口コミで発信
 てぃーだブログの口コミ効果は絶大だ。沖縄本島北部にある大宜味村名産のシークヮーサー
(かんきつ類の果物)を使った万能調味料「笑味(えみ)たれ」は、地元で細々と販売されていたが、
口コミで人気に火が付いた。てぃーだブログで「おいしい」とレシピなどが紹介されるようになり、
ネット通販開始から5カ月で約1万本を販売した。これをきっかけに、県外のスーパーや百貨店など
でも販売されるようになった。

 野澤社長は浜松市出身だが大の沖縄ファンで、04年9月に沖縄支店を開設した。当初は失敗続きだったという。本州でネット通販業者を支援する事業を展開しており、沖縄でも同様の事業を展開しようとした。
しかし、「沖縄のネット通販サイトを1000ぐらい探して案内状を出したが、まったく反応が
なかった」
(野澤社長)という。

 そこで、野澤社長はまず人が集まるウェブサイトを作ってから、物販に結び付けようと考えた。当時
流行していたSNSではなく、ブログにこだわった「SNSで沖縄の人が1000人集まっても、
それ以上の広がりはない。SNSはあくまで地域内でのやり取りだが、口コミやヒット商品を
生むには地域外の人も呼び込む必要があり、ブログのほうが適切だと考えた」
(野澤社長)

 「沖縄の情報は、沖縄から発信しよう」という野澤社長の理念から、サービス提供用のサーバーも
沖縄に設置している。野澤社長はてぃーだブログ開設当初にこうした考えを自分のブログに書き綴った。
これに共鳴して徐々に集まったブロガーたちが、現在はてぃーだブログのヘビーユーザーになっている。
他の大手ブログサービスからてぃーだブログに「移籍」したブロガーも多かった。

■名古屋、宮崎などの地域ブログも開設
 こうした地域密着型ブログについて、野澤社長は「沖縄だけではなく、地元意識が強い地域なら
どこでも成立する」
と断言する。05年10月に開設した静岡県浜松市の「はまぞう」は既に月間
約1300万ページビュー
(今年1月)に達し、県内最大級のサイトに成長した。1月から2月にかけて、
名古屋播磨宮崎長野でも、相次いで地域ブログのサービスを始めている。』
(2/21 日経情報ストラテジー・清嶋 直樹)

 地域ブログの今後の成り行きに、目が離せない

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