負けるな、エアトランセ。

2007年01月13日/ エアトランセ

負けるな、エアトランセ。 コミュータ(小型航空機で近距離の2つの地点を中心に結ぶ)航空会社・エアトランセ(北海道・函館市地図はこちら)が、搭乗率が低迷し、
採算を取るのが難しいと判断し、昨年12月の新千歳~とかち帯広間に
続き、2月より新千歳~函館、新千歳~女満別の2路線を運休
決めた。これで新千歳空港から事実上の撤退となる予定。
 05年10月に運航開始した新千歳~函館線は、当初の2往復から昨年12月に3往復に増便した
ばかり。札幌圏とのビジネス需要を見込んだが、平均搭乗率は39%(06年11月末時点)にとどまる。
新千歳~女満別線は昨年6月に1日1往復の運航開始。世界遺産・知床への観光客に期待したが、
搭乗率は40%
 今後は、函館~女満別、函館~とかち帯広の2路線の運航となる。 
 現在、定員18人乗りの小型機3機で運航しているが、06年9月までは予備機なしの2機体制。
・増便によって増えた定期整備による計画運休、他社より多い機材故障による欠航により、
ビジネスマンなどの顧客の安定運航への要望に応えきれていないこと
・需要が少ない+団体客の輸送に適しておらず、観光需要の掘り起こしにつながっていないこと
など、抜本的な事業立て直しの必要性に迫られている。(1/12 日経MJ)
 
負けるな、エアトランセ。 エアトランセの社長は、日本国内航空会社で初の女性社長に就任した
江村林香氏。
 短大卒業後の1988年、「鶏口となるも牛後となるなかれ」の座右の銘で、
あえてオーナーと役員しかいない中小タクシー会社支援ビジネスのキャブ
ステーション
に入社。頭角を現し、94年、取締役に就任。2000年に音楽家
専門の派遣会社・エルパや、01年にタクシー・バス会社支援ビジネスの
ヒューマンビークル
、02年にハイヤーサービスのアウトドアテクノロジー
設立。日本で初めて、東京ドームで結婚式を挙げた人でもある。
 医療機器製造販売会社・シェンペクス(06年3月、民事再生法適用)が、02年度中に帯広起点の
運航を予定したが、資金不足等から就航が何度も延期。04年7月、経営不振を理由に会社譲渡を
決断し、航空関係業界にすべて断られる中、江村氏は「40歳までに年商1000億円の企業を
経営する」
という長年の目標から、これを快諾したことで知られる。
 
 函館~奥尻線のエアー北海道(ANAグループ)の全路線撤退、また赤字経営の北海道エアシステム(JALグループ)も、エアトランセが運航した、函館~女満別、函館~新千歳の2路線をかつて運休した
経緯があり、コミュータ航空会社の経営は大変厳しいのだと推察できる。
 年間空港利用者数208万人の函館空港、101万人の女満別空港、59万人のとかち帯広空港の
3エリアでは、市場規模が小さいのかも知れない。07年は、4月からの函館~仙台線就航に
意欲
を示した、という記事もあるが、地域振興を担う若き女性リーダーとして、是非逆風に
負けないで活路を見出してほしい


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Posted by コンシェルジュ『J』 at 17:19│Comments(1)
この記事へのコメント
エアトランセが道内路線から消えそうなのは、なんとも残念なことです。
07/01/31に札幌~丘珠HACの代替として、千歳ラインを初めて利用しました。
キャビンに入ったとたん、アリャ!なんだこりゃと思わず感じてしまいました。
50年頃前のローカルバスを思い浮かべてしまいました。
しかし上昇とスピードは良いですね、少々ヨーイングに敏感なのが気になりましたが。座席も20足らずでチョットさびしいですね。
瞬間、機種選定にミステイク有りだな?と思ったしだいです。
・座席数=収入・かと思われるのに、この数では経営も大変だろうなと
・余計なお世話・を考えていたところだったので、ヤハリかと思ってしまいました。
函館~札幌ラインを飛んでいたら不採算とはならなかったでしょう。
ニッシンがモット動き、政治家を動かすべきでしたね、(政治家が官僚に
舐められてるようでは役にたちませんがね!)・・つまり官僚に「自己責任」の名のもと、体裁よくエサにされたようなもんだ。
例えば、扁平な新しい機体をみつけ、再チャレンジをしていただきたいです。
エアトランセの皆さんへ、エールをおくります。
Posted by at 2007年03月14日 15:07
 
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