脚光を浴びる「東京観光」。

2007年05月07日/ 旅行業界のマーケティング

 6日のSankei WEB『名所再発見…東京観光が脚光 旅行各社、ディズニー依存脱却』
記事。

 旅行業界で、「東京観光」が脚光を浴びている。大手旅行会社が相次いで、江戸文化や隠れた名所
などを東京の新鮮な観光資源として発掘、パックツアーに仕立てて売り出しているからだ。地方からの
東京観光といえば、もっぱら東京ディズニーランドに頼る“一極集中”型だった。さすがに近年は
かげりもみえ、旅行各社は観光地・東京の奥深い魅力を引き出し、国内旅行再活性化への
胸算用をはじく


 KNTは、江戸城一周や都内の大名庭園などの散策など、江戸文化を前面に出した東京の観光ツアーを企画した。専用のパンフレットを作成し、6月から全国で発売する。
 浅草など定番の観光地だけでなく、「谷根千(やねせん)」の略称で若い女性に人気が出ている谷中、
根津、千駄木など、江戸情緒の残る街の散策コースを企画。熟年層や女性客を取り込み、年間約3千人
の集客を目指す
という。

脚光を浴びる「東京観光」。 ANAセールスは、はとバス東京メトロと共同企画した
ツアー「made in TOKYO」を3月に発売した。全42コースを
設定、200人余の予約が集まる人気だ。
 同ツアーには、東京メトロ研修センターで一般では初めて運転シミュレーターを公開する「東京メトロ
まるごと体験ツアー」
や、東京・向島の料亭で組織する向島墨堤組合(墨田区)の協力で紹介なしには
入れない「一見さんお断り」の老舗料亭体験コース「向島花街体験」など東京の新観光スポットを
発掘し、集客につなげている。

脚光を浴びる「東京観光」。 新しい東京観光の火付け役は、昨年から3カ年計画で東京
観光の強化に乗り出したJTB「ステイ東京キャンペーン」
とされる。
 ツアー利用者用に都内巡回バス(エースJTB専用バス)を無料運行するほか、4月から隅田公園や
皇居東御苑などを巡る1日コースのバスツアーに100円で参加できる「東京四季彩号」も始めた。東京の
隅々をたどれる交通手段の提供は、利用者の再発見意欲を刺激初年度から東京への観光客数は
前年比10%増と効果を上げた

 JTBによると、同社のツアーで地方から東京へ来る客数は年間約170万人うち6割以上は、
東京ディズニーランドや東京ディズニーシーを目的とする客で占められる
というのが実情だ。
 絶大な集客力を誇る両施設の入場者数は、平成18年こそ2581万人と過去最高を更新した。だが、
16年、17年は2年連続減少し、旅行業界に「東京へのツアー客誘致はディズニー依存。企業努力が
不十分だった」
(JTB東日本国内商品事業部)と反省機運を生んだ東京観光の強化は、国内旅行
業界の生き残り策でもある
ようだ。


同じカテゴリー(旅行業界のマーケティング)の記事

Posted by コンシェルジュ『J』 at 13:57│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。