LRT、LRV、観光列車・・・。
2007年01月21日/ ◎地方鉄道コンシェルジュ
日経トレンディ2月号に、『街、観光を変える新型列車』が特集されている。
07年4月、JR西日本の富山港線の経営を引き継いだ第3セクター・
富山ライトレール(愛称「ポートラム」)は、全国初の次世代路面
電車交通システム「LRT」(ライト・レール・トランジット)として
開業した。
従来の約3.5倍の運行本数、従来より1時間遅い23時台の終電。
岩瀬浜駅、蓮町駅を起点とする「フィーダーバス」の導入、料金割引
サービスなどの戦略が奏功し、開業から195日目の11月9日に乗車人数が100万人を突破(1日
当たり約5100人)。利用客数はJR時代の平日は2.2倍、休日は5.3倍に増加。中でも
60代以上の利用を促進した。
観光物産館「岩瀬カナル会館」は06年4、5月の来場者数が前年の18倍に急増。
観光にも大きなプラス効果を与えた。
LRTの建設コストは地下鉄に比べ、10分の1程度で済む。このため堺市は富山市と同じ公設
民営型によるLRT整備を計画。南海本線「堺駅」~南海高野線「堺東駅」間約1.7kmの10年度
開業を目指す方針。宇都宮市も導入を検討。
一方、初期投資が抑えられる利点を持つ、架線のない場所でも走行できる架線レス車両・「LRV」(ライト・レール・ビークル)への
期待度も高い。
鉄道総合研究所はリチウムイオン電池駆動、川崎重工業は
ニッケル水素電池を使ったLRVを開発中(左写真)。ただ、実際に
LRTを導入するには道路拡張などの必要があり、まだハードルが高い。
道路をLRTと歩行者に開放する「トランジットモール」や、交通渋滞の緩和と環境保護を目的とした、
最寄りの駅の駐車場に自家用車を止めてLRTに乗り換える「パーク&ライド」などの取り組みが、
今後の検討課題となる。
また、JR各社がローカル線に投入する観光列車が、列車自体の魅力が全面に押し出されたものから、
テーマ性を打ち出した「テーマトレイン」が注目を集めているという。
JR九州の「あそ1962」は、昨年7月に豊肥線熊本~宮路間の運行を開始。昭和37年製の
ディーゼルカーを改造したため、そのコンセプトは「昭和30年代」。
途中の立野駅では20分停車。全国でも珍しい骨組構造の高い、トレッスル橋脚の立野橋梁を見学が
できる。地元の飲食店が考案した、車内販売限定「阿蘇のうなり弁当」を投入するなど、観光地を
活用した演出も取り入れ、運行開始から平均乗車率60%以上と、好調を維持している。
JR西日本では、今年7月より、新下関~仙崎間に観光列車の運行
計画を発表。下関市と、仙崎駅のある長門市が、市町村合併で隣接市
になったため、共同で観光アピールを行い、今回の車両改造にかかる
総費用8000万円を両市が負担するという。
外装デザインをイラストレーターの尾崎眞吾氏、内装デザインを
インテリアプランナー・岡本輝男氏の2人の長門市民が担当。両市にゆかりが深い童謡詩人・金子
みすゞが活躍した時代背景をモチーフに、当時を偲ばせる「懐かしさ」を、アール・デコ調のモダン
デザインで表現したデザインの車両を走らせる(左上写真)。
JR西日本では既に05年秋から、気動車をクルーザーをイメージしたデザインに改造した観光列車・快速「瀬戸内マリンビュー」(左写真)を、
広島~三原間で運行中。運行開始以来1年間の利用客数は、
予想を上回る10万人を突破した。
長野電鉄は昨年12月、小田急電鉄から譲渡を受けた旧型
「ロマンスカー」を、新特急「ゆけむり」(長野~湯田中)として
再デビュー。「北信濃観光の目玉として観光誘客につなげたい」と意気込んでいる。
07年4月、JR西日本の富山港線の経営を引き継いだ第3セクター・
富山ライトレール(愛称「ポートラム」)は、全国初の次世代路面
電車交通システム「LRT」(ライト・レール・トランジット)として
開業した。
従来の約3.5倍の運行本数、従来より1時間遅い23時台の終電。
岩瀬浜駅、蓮町駅を起点とする「フィーダーバス」の導入、料金割引
サービスなどの戦略が奏功し、開業から195日目の11月9日に乗車人数が100万人を突破(1日
当たり約5100人)。利用客数はJR時代の平日は2.2倍、休日は5.3倍に増加。中でも
60代以上の利用を促進した。
観光物産館「岩瀬カナル会館」は06年4、5月の来場者数が前年の18倍に急増。
観光にも大きなプラス効果を与えた。
LRTの建設コストは地下鉄に比べ、10分の1程度で済む。このため堺市は富山市と同じ公設
民営型によるLRT整備を計画。南海本線「堺駅」~南海高野線「堺東駅」間約1.7kmの10年度
開業を目指す方針。宇都宮市も導入を検討。
一方、初期投資が抑えられる利点を持つ、架線のない場所でも走行できる架線レス車両・「LRV」(ライト・レール・ビークル)への
期待度も高い。
鉄道総合研究所はリチウムイオン電池駆動、川崎重工業は
ニッケル水素電池を使ったLRVを開発中(左写真)。ただ、実際に
LRTを導入するには道路拡張などの必要があり、まだハードルが高い。
道路をLRTと歩行者に開放する「トランジットモール」や、交通渋滞の緩和と環境保護を目的とした、
最寄りの駅の駐車場に自家用車を止めてLRTに乗り換える「パーク&ライド」などの取り組みが、
今後の検討課題となる。
また、JR各社がローカル線に投入する観光列車が、列車自体の魅力が全面に押し出されたものから、
テーマ性を打ち出した「テーマトレイン」が注目を集めているという。
JR九州の「あそ1962」は、昨年7月に豊肥線熊本~宮路間の運行を開始。昭和37年製の
ディーゼルカーを改造したため、そのコンセプトは「昭和30年代」。
途中の立野駅では20分停車。全国でも珍しい骨組構造の高い、トレッスル橋脚の立野橋梁を見学が
できる。地元の飲食店が考案した、車内販売限定「阿蘇のうなり弁当」を投入するなど、観光地を
活用した演出も取り入れ、運行開始から平均乗車率60%以上と、好調を維持している。
JR西日本では、今年7月より、新下関~仙崎間に観光列車の運行
計画を発表。下関市と、仙崎駅のある長門市が、市町村合併で隣接市
になったため、共同で観光アピールを行い、今回の車両改造にかかる
総費用8000万円を両市が負担するという。
外装デザインをイラストレーターの尾崎眞吾氏、内装デザインを
インテリアプランナー・岡本輝男氏の2人の長門市民が担当。両市にゆかりが深い童謡詩人・金子
みすゞが活躍した時代背景をモチーフに、当時を偲ばせる「懐かしさ」を、アール・デコ調のモダン
デザインで表現したデザインの車両を走らせる(左上写真)。
JR西日本では既に05年秋から、気動車をクルーザーをイメージしたデザインに改造した観光列車・快速「瀬戸内マリンビュー」(左写真)を、
広島~三原間で運行中。運行開始以来1年間の利用客数は、
予想を上回る10万人を突破した。
長野電鉄は昨年12月、小田急電鉄から譲渡を受けた旧型
「ロマンスカー」を、新特急「ゆけむり」(長野~湯田中)として
再デビュー。「北信濃観光の目玉として観光誘客につなげたい」と意気込んでいる。
Posted by コンシェルジュ『J』 at 13:40│Comments(0)