団塊世代の「旅」・「学び」消費と支える「IT」の需要拡大。

2006年12月08日/ 団塊市場の旅行消費

団塊世代の「旅」・「学び」消費と支える「IT」の需要拡大。 日経MJと日経産業消費研究所の団塊世代(1947~
49年生まれ)に対する調査で、「記念として真っ先に
したいこと」
の首位は、やはり「旅行」
 その意欲も07年が近づくにつれ強まってきた。
 「定年退職後、日常の生活費以外に重点的に
支出したいもの」

「海外旅行」 
男性/29.8%→42.3% 女性/29.6%→40.4%

「国内旅行」 
男性/54.4%→64.8% 女性/53.7%→58.4%
 
※左の数値は03年6月、右は06年10月調査
にそれぞれ上昇し、妻が夫に同調している。行きたい頻度も
増えており、「年1回以上行きたい」人が、
「海外旅行」 男性/34.2%→52.3%
「登山ツアーに行っても目的は写真撮影など、テーマが
はっきりしているのがこの世代」

(クラブツーリズム・山本保善販売促進部長)
1人でさまざまな旅行を使い分けるのも上の世代とは違ったところ。
 飽き足りない人が求めるのが「秘境」系クラブツーリズムでは「クロアチアなど、日本には全く
なじみのない地域を目指す人が増えてきた」
(山本部長)。特に美しい世界遺産都市・ドゥブロブニク
抱えるクロアチアは、紛争もとりあえず遠のき、「通」の人が急上昇。06年11月現在で同社の
クロアチア旅行者は約1900人と05年度全体の3倍
 JTBもJTBグランドツアー&サービスを通じて始めている「グランドツアー」で中近東の文化遺産や
古い都市、アフリカの自然公園を探訪するといったマニアックな旅を展開。06年度の集客目標
3000人は順調に達成
できそうで、「07年度は4000人の予定」(JTB)
 モンゴルや中南米など現役時代には訪れにくい秘境へのあこがれを強める団塊世代が、
「こだわりの旅」の市場を息長く支えそうだ


 また以前、シニア市場は「学び」が有望、という日経MJの記事を紹介したが、退職・引退後に
「習い事・カルチャースクール」に重点的に支出したいと考えている人は15.0%いた。
 全体で見ると月額1万円以下に抑えたいと考える人が7、8割に達する。
 余暇が大幅に増える団塊世代の関心を集めようとするスクール側では知恵を絞るが、一筋縄で
いかないのが団塊男性たち。
 「料金とプライド。この2つがネック」(産経学園・小山裕三取締役)。カルチャースクール側では
数年前から、団塊男性に向けた提案を議論してきたが、成功事例はまだ少ない。
 「1講座あたりの料金は通常、2000円~3000円。たいてい数カ月分にあたる2万円~
3万円を前納するが、これを高い、と移るようだ。加えてベテラン女性の多い教室で1から
教わることに抵抗を感じる人も多い」

 日本橋三越本店カルチャーサロンは百貨店内に位置しているメリットを生かし、夫婦での受講者
獲得を狙う。「一流講師を使ってレベルの高い講座内容をアピールし、低料金の公的な講座に
対抗する」
といい、来年から男性に向けた写真講座などを増設する計画だ。

 またITインフラ分野でも、調査では「現在の趣味」「今後希望する趣味」ととも約30%の男性が
「パソコン」を挙げた
。団塊世代を夫に持つ女性では現在・今後ともパソコンを趣味に挙げる人が
6、7%程度にとどまった。ただ、インターネットを「現在利用している」人が50.9%いるほか、
「今後利用したい」回答は31.4%あり、合わせると8割以上がネット参加者となる。
 凸版印刷が昨年11月にサービスを始めたブログサイト「リログ」は利用者を50歳以上の「オヤジ」に
限定しているが、ブログ作成者は1000人を超え、月間ページ閲覧数は100万件に達する
内容で多いのは、デジカメなどで撮影した写真の掲載、それに地元のお祭り情報などの地域情報だ。
 同社によると、今なお現役世代の50代よりも定年後の60代の方がブログ作成への関心が強い
「50代では仕事が忙しく、ネットに割ける時間も限られる。定年退職後は自分の時間を
持てることが影響しているのだろう」
(情報ビジネス開発部)
 団塊世代はこれまで会社での業務上、ある程度、パソコンを使わざるを得なかった世代。
従来のシニアよりも利用方法が詳しいことも、今後シニア向けネットサービスの需要拡大を
後押しすると見ている

 調査で、趣味などについて情報交換できるサイトを利用している人は男性で60%を超えた
約25%はほぼ毎日利用している。用途は「趣味の情報を集める」78.5%と最多で
「好きな商品やサービスの購入」48.6%と多かった。
 こうした流れをくみ、凸版印刷も今月7日に「リログ」をSNSに応用した「リログSNS」を開始した。
リログは「世代的に介護や病気の話題も多くなりがちだが、励ましあっている人が多く、あまり
暗くならない」
(情報ビジネス開発部)のも特徴という。ブログで広がる中高年のネット社会を、
SNSで勢いづけようという考えだ
。(12/8 日経MJ)


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Posted by コンシェルジュ『J』 at 12:42│Comments(0)
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